こんにちは、はりねです。
今日はシュタイナー教育における「模倣」の力に焦点を当ててみたいと思います。
シュタイナー教育では、子どもたちは大人の行動を模倣することで多くを学びます。
模倣は子どもの成長と学びに不可欠な要素です。
子どもの自然な学びの窓
シュタイナー教育では、子どもが大人の行動を観察し、それを模倣することで社会的技能や個人的価値を学ぶとされています。 この時期の子どもたちは、周囲の大人を「模範」として見ており、言語、感情表現、問題解決技術をはじめ、日常の振る舞いを学んでいきます。
時間がない~やばい!
じー
後日
時間がない~やばい!
やばいと連発して話していたら息子がいうようになってしまった…(反省)
子供に丁寧な言葉つがいをしてほしいなら、まずは自分が意識しないといけないですね。
なぜ模倣が効果的なのか
子供たちは生まれた瞬間から、周囲の世界との関わりを通じて学びを始めます。
模倣は単に大人の行動を真似るという表面的な活動ではなく、その背後には複雑な認知のプロセスが働いています。
子供が大人の行動を観察し、それを真似る過程では、新しい概念や技術が心に刻まれます。 たとえば、お母さんが料理をしているのを見て、その動作を後でおもちゃで再現する子供は、問題解決技術や手先の器用さを無意識のうちに養っているのです。
さらに、子供は大人の社会的交流や感情の表現を見て、人との接し方や感情の管理方法を学びます。 これにより、共感力や社会性が育ち、他人との関係を築く基礎が形成されます。
言葉を使用する場面を耳にし、それを模倣することで、子供たちは自然と言語能力を向上させ、言葉の意味や使い方を学んでいきます。
また、模倣は自己同一性の形成にも寄与します。 大人の行動を真似ることで、「自分は他者とは異なる存在である」という自己認識を深めることができるのです。 これにより、子供は自分自身と他者との区別を理解し、独自のアイデンティティを構築していきます。
このように模倣は、子供たちが自我を育て、社会の一員として成長していくために不可欠なプロセスです。 シュタイナー教育では、この自然な学びのプロセスを大切にし、子どもたちが健全な成長を遂げるよう支援しています。
この教育方法により、子供たちは周囲の環境から最大限に学び、豊かな人間性を育むことが期待されます。
家庭環境を整える
シュタイナー教育では、子どもが日々過ごす環境が学びに大きく影響を与えると考えられています。 家庭での環境づくりにおいては、以下の二つの要素が特に重要です。
・整理整頓された部屋にする
整理整頓された部屋は、子どもにとって安定感と秩序をもたらします。
物が定位置にあることで、子どもは物の置き場所を覚え、それを取り出すことがルーチン化します。
この習慣は、子どもの自立心を育てるだけでなく、物事を計画的に処理する能力の基礎を形成します。 また、すっきりとした空間は子どもの集中力を高め、創造的な遊びや学習に没頭しやすくなるため、心理的にも肯定的な効果もありますよ。
・自然素材のおもちゃの使用
シュタイナー教育では、木、羊毛、綿などの自然素材から作られたおもちゃを推奨しています。 これらの素材は、子どもが触れることで自然の質感を感じさせ、感覚的な経験を豊かにします。自然素材のおもちゃは安全であり、子どもが口にしても有害な化学物質が含まれていないため、小さい子どもにも安心して遊ばせることができます。 さらに、これらのおもちゃはしばしばシンプルなデザインであるため、子どもの想像力を刺激し、創造的な遊びを促してくれます。
(積み木を使って)これバス!あれはバス停~
とよく息子も想像して遊んでいます。精巧にできたおもちゃを用意すると子供の想像力を止めてしまいがちです。おもちゃについては過去の記事を参照してください。
大人が感情を適切に表現する
大人が感情を適切に表現することで、子どもも自分の感情を理解しやすくなります。
例えば、何か問題が起きたとき、親が怒りに任せて怒鳴るのではなく、冷静に状況を解決しようとする姿は、子どもにとって非常に強い学びの機会です。
具体的には、次のようなシチュエーションが考えられます。
ちょっと!!なにこぼしてるの!よそ見しながら飲むからこぼすのよ!(怒)
この反応は怒りに任せて子供に伝えている非適切な反応ですね。
飲み物をこぼしちゃったんだね。大丈夫、一緒に拭こうね。
このように対応することで、子どもは問題が起きた際に感情に流されず、解決に向けて冷静に行動する方法を学びます。 また、失敗を責められることなく、自然と問題解決能力を養うことができますね。
日常の小さな習慣を大事にする
シュタイナー教育では、日常生活の中での習慣が子供の発達に重要な役割を果たすと考えられています。 特に、親が日々の行動で示す小さな習慣は、子供が模倣することで学び、自分の行動に取り入れる基礎となります。 以下に、家庭で簡単に実践できる小さな習慣をとその効果についてお話ししたいと思います。
1. 食事の前の手洗い
子供が食事の前に手を洗う習慣は、衛生的な理由だけでなく、食事の時間が始まることを心理的に整えるサインとしても機能します。 親が毎回食事前に手を洗う姿を見せることで、子供は自然とこの行動を模倣し、日々のルーチンとして身につけます。 この習慣は、自己管理能力の基礎となり、将来的に自立した行動へとつながります。
2. 就寝前の読書時間
親が就寝前に子供と一緒に本を読む時間を設けることは、日々の終わりに落ち着いて一日を振り返る良い機会となります。 この読書の時間は、子供の言語能力と想像力を育むだけでなく、親子の絆を深める大切な時間です。 親が読書を楽しむ姿を見せることで、子供も読書への興味を持ち、知識欲を自然と高めることができます。
3.ありがとう
食事が終わった後や誰かに何かしてもらった時に「ありがとう」と言う習慣は、子供に感謝の気持ちと礼儀正しさを教えます。 親が積極的に感謝の言葉を口にすることで、子供はその重要性を理解し、自然と他人に対する敬意を表すようになります。
まとめ
子どもは私たちの行動を鏡のように映し出し、それを通じて多くを学びます。 シュタイナー教育を取り入れる際は、常に自分自身がどのような手本を示しているかを意識し、子どもたちの成長を支えましょう。
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