はりねのシュタイナー教育Life

シュタイナー教育をベースに息子の成長を見守るはりねです。

園の先生に「意思を尊重しすぎ」と言われた私が、1ヶ月半で見た子供の変化【自由と放任の境界線】

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「お母さん、子供の意思を尊重しすぎです。決めさせすぎ。親がもっと決めてあげないとダメですよ」

園の先生からそう言われたとき、正直、頭の中が「???」でいっぱいになりました。

え? 子供の意思を尊重するのって、大事なことじゃないの?

でも、モヤモヤしながらも、夫婦で考えて調べ、実際に子育てのやり方を変えてみたら——1ヶ月半後、子供に驚くほどの変化が現れました。

この記事では、「意思の尊重」と「決めさせすぎ」の違いに気づくまでの過程と、我が家で実践したこと、そしてその結果をお話しします。


「子供の意思を尊重しすぎ」と言われた日

先生の言葉

園の先生と、年始に面談がありました。その時に、このようなことを言われました。

  • 「子供の意思を尊重しすぎ。何でも子供に決めさせすぎています」
  • 「親が、もっと決めてあげないといけません」
  • 「子供が大人を恐れていないのも問題です」

最初の率直な感情

最初は全く理解が追いつきませんでした。

子供の意思を大事にするのが、子育てでしょ?無理やり従わせるなんて、子供の自由を奪うということ??

帰宅後、夫にも話すと、夫も理解が追いついてないようでした。

え、子供を恐怖で支配しろということ??

と困惑していました。園との方針が合わないのかもしれないと、最初は考えましたが、先生の意図をしっかり理解しようと、夫婦で話し合い、勉強し始めました。


「意思の尊重」と「自由すぎること」は違った

勉強してわかったこと

本を読んだり考えたりするうちに、少しずつ自分たちの中で整理ができてきました。

そして気づいたのは、「子供に多くのことを決めさせる」ことは、自由を尊重しているようで、実は無責任だったということです。

たとえば、夜更かしの話

「今日は何時に寝る?」と子供に聞いたとしましょう。子供が「まだ遊びたい!」と言えば、夜10時でも11時でもいいのでしょうか?

答えはNoです。

なぜなら、夜更かしした翌日に何が起きるか?そして、それが長期的に与える影響を子供は想像できないから

  • 朝起きられない
  • 機嫌が悪い一日になる
  • 体調を崩す
  • 成長にも影響が出る

大人なら判断できます。でも、子供にはまだ理解できません。だから、「ダメなものはダメ」と親が決めることは、抑圧ではなく、子供を守る行為です。

寝る時間はきちんと決めていましたが、例として挙げました。

 

シュタイナー教育が教えてくれた「枠組みの中の自由」

ここでひとつ、シュタイナー教育の考え方を共有します。

シュタイナー教育の「自由」は放任ではない

シュタイナー教育が目指す「自由への教育」。これは放任とは真逆の概念です。

シュタイナー教育でいう「自由」とは、自分で考え、判断し、行動できる力のこと。その力を育むには、まず安心できる「枠組み」が必要だと考えます。

0〜7歳の子供にとっての「境界線」

シュタイナー教育では、0〜7歳は「意志を育む時期」とされています。この時期の子供は、周囲の大人を模倣しながら世界を学んでいきます。

そして大事なのが、この時期の子供には親が「境界線」を示してあげる必要があるということ。

境界線は、子供を突き放すためのものではなく、安心して日々を過ごすための「輪郭」です。枠組みの中で、子供に自由を与えるのです。

「ここまでは大丈夫」「ここからはダメ」という明確な枠があるからこそ、子供はその中で安心感を得られる。そしてその安心感の中で、初めて本当の自由(=自分で考えて行動する力)が育つのです。

 

\シュタイナー教育を学び始めた時の記事です/

harinelife.com

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モンテッソーリ教育でも大事にしている「環境(=枠組み)」

夫はモンテッソーリ教育にも興味があり、以前多くの本を読んでおり、その中の話をしてくれました。モンテッソーリ教育では、「環境」こそが大人の厳格な領域です。親は「何を提示するか」「何を見せないか」を厳格に決めます。子供はその決められた範囲内で「どれを手に取るか」を自由に選びます。


我が家で変えたこと【具体例】

気づきを得てから、我が家では具体的に子育てのやり方を変えました。

Before → After ①:園からの帰り道

Before After
「どうやって帰る?」と子供に聞いていた 「ママが決めた場所まで、必ず歩く」

以前は、帰り道や、帰り方を子供に選ばせていました。バスで帰るか、歩くか、どこまで歩くか…。

今は、「ここまでは歩く」と親が決めます

Before → After ②:食事の片付け

Before After
「お皿片付ける?」と聞いていた 「お皿は必ず自分で片付ける」

以前は「お皿を片付けるかどうか」すら子供の判断に委ねていました。

今は、食べ終わったらお皿を片付けるのは「決まっていること」です。

大事なポイント:枠組みの中の自由と自然な結果

ここで一番大事にしたのは、脅したり叱ったりしないこと

  • 歩かないなら → 「歩くことは決まっているけど、休憩する場所は決めて良いよ」(枠組みの中の自由)
  • お皿を片付けないなら → 「じゃあお皿はそのままだね」(それだけ)

怒らない。説得しない。ただ、「枠組みの中の自由」と「やらないとこうなるという自然な結果」があるだけ。

子供は最初は戸惑いましたが、すぐに「これはやるもの」として受け入れるようになりました。

シンプルに書きましたが、当然最初は反発が強く、「なんで歩いて帰るの!?ひどい!」など、たくさん泣かれました…。ただ、やると決めたからには、徹底しました。


1ヶ月半後、子供に起きた変化

やり方を変えてから約1ヶ月半。子供に、予想以上の変化が現れました。

引っ込み思案 → 積極的に

以前の子供は、何事も怖がって手を出したがらないタイプでした。新しい遊びにも消極的で、知らない子がいると引っ込んでしまう。それが、明らかに積極的になったのです。

例えば、公園のアスレチックも怖がってやらなかったのに積極的にチャレンジするようになりました。また、園の先生からも「明らかに以前と変わった。友達の遊びを眺めていることが多かったのに、今は積極的に一緒にやろうとする」と言われました。

なぜ変わった?

これは私の推測ですが、こういうことだと思っています。

枠組みがあることで、子供に「安心感」が生まれた。

「ここまではやっていい」「ここからはダメ」が明確になったことで、子供は自分がいる場所が安全だと感じられるようになった。そして、安心感が土台にあるからこそ、新しいことに挑戦する勇気が湧いてきた。自由すぎる状態は、子供にとって実は不安だったのかもしれません。何でも自分で決めなければいけない重圧。大人でも、選択肢が多すぎると疲れますよね。子供ならなおさらです。

枠があるから、安心できる。安心できるから、挑戦できる。

これが、1ヶ月半の実践で得た一番の学びです。


「意思尊重」と「放任」の見分け方

最後に、私なりに整理した「意思尊重」と「放任」の違いをまとめます。

✅ 意思の尊重 = 枠組みの中で選ばせる

  • 「赤い靴と青い靴、どっちにする?」 → ◎
  • 「今日のおやつは○○と△△、どっちがいい?」 → ◎
  • 寝る時間は親が決める。でも、寝る前に読む絵本は子供が選ぶ → ◎

親が「枠」を作り、その中で子供が選ぶ。 これが意思の尊重。

❌ 放任 = 枠なしに何でも決めさせる

  • 「今日、何時に寝る?」 → ✗
  • 「園からどうやって帰る?」 → ✗
  • 「お皿、片付ける?」 → ✗

親が決めるべきことまで子供に委ねてしまう。 これが放任。

「抑圧」も含めて表にすると、こうなります。

項目 放任 (Permissive) 抑圧 (Authoritarian) 境界のある子育て
親の役割 傍観者・召使い 支配者・看守 建築家・ガイド
決定権 子供がすべて決める 親がすべて決める 親が「範囲」を決め、子が「中身」を選ぶ
子供の状態 不安、ワガママ、衝動的 萎縮、反発、無気力 自律、安心、意欲的
例:公園 「どこ行きたい?」「やだ!」「じゃあどうする?」 「黙って公園に来い!」(腕を引く) 「今日は公園に行くよ(決定)。靴は青と赤どっちにする?(選択)」

「親が決める」は悪いことじゃない

先生に言われたとき、「親が決める = 子供の意思を無視する」だと思っていました。

でも実際は違いました。

親が境界を作ってあげることは、子供の「芯」を育てること。 枠があるから安心できて、安心できるから挑戦できる。

あの日、先生に言われた言葉がなかったら、この気づきはなかったかもしれません。今では、先生に感謝しています。

お子さんに対して、つい"全部選ばせ過ぎてしまう"こと、ありませんか?


この記事に関連するおすすめの本

今回の体験と近い考え方が書かれていて、特にしっくりきたのがこの一冊です。

📖 いちばん大事な「子育て」の順番(虹乃美稀子 著)

この記事で書いた「枠組みの中の自由」や「0〜7歳の意志を育む時期」について、シュタイナー教育の視点から、簡潔にわかりやすく書かれています。

 

 

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